- 男性更年期障害(LOH症候群:
加齢性腺機能低下症)とは - 端正更年期障害は何歳から発症する!?なりやすい人の特徴は?
- 男性更年期障害の前兆は?おもな症状
- 男性更年期障害の原因
- 男性更年期障害の検査・治療
- 男性更年期障害の予防・改善に
効果的な食べ物や生活習慣
男性更年期障害
(LOH症候群:
加齢性腺機能低下症)とは
LOH症候群は、男性が発症する更年期障害です。めまいや頭痛などの身体症状や、倦怠感や不眠症などの精神症状、性欲や勃起力の低下といった性機能障害の症状が見られます。
男性更年期の疑いがある場合は、当院へご相談ください。
端正更年期障害は何歳から
発症する!?
なりやすい人の特徴は?
30歳代後半から70歳近くまでの男性に起こります。特に、神経質でまじめな方が発症しやすい傾向にあります。
男性更年期障害の前兆は?
おもな症状
症状は大きく分けると2つあり、身体症状と精神症状に分かれます。
症状チェックして
みましょう
- 活力がない
- 体力が減った
- ワクワクすることが減っている
- 憂鬱気味、怒りっぽくなった
- 昔より身長が低くなった
主な症状
EDや朝立ちの減少、のぼせ、多汗、全身の倦怠感、筋肉痛、関節痛、筋力や骨密度の低下、頭痛、めまい、耳鳴り、頻尿などが起こります。また、精神症状として、不眠や気力低下、イライラ、性欲減退、集中力や記憶力の低下、うつ症状が出ることがあります。
また男性更年期障害によって、脳梗塞や心筋梗塞などの生活習慣病のリスクが高まるとも言われています。これらの症状は個人差がありますが、違和感がある場合は早めに医師に相談することをお勧めします。
男性更年期障害の原因
男性ホルモンの減少や自律神経の乱れが原因です。なお、40歳代以降の方だけでなく、若い男性でも発症するリスクはあります。
男性ホルモンの減少
テストステロンは、男性の筋肉や骨格の形成、性機能、認知機能に重要な役割を果たす男性ホルモンです。このテストステロンが減少すると、男性更年期障害を発症しやすくなります。
テストステロンが減少する原因は2つあり、1つ目は加齢、2つ目は生活習慣やストレスです。
40歳代以降の中高年になると男性ホルモンの分泌量が減少し、更年期障害になりやすくなります。そして、不規則な睡眠や偏った食生活、過度なストレスもホルモンの減少を引き起こし、更年期障害を発症させることがあります。
自律神経の乱れ
男性ホルモンの減少によってホルモンバランスが乱れると、自律神経まで乱れてしまいます。その結果、倦怠感や抑うつ状態などの精神症状が現れることがあります。
自律神経はホルモンバランスの乱れだけでなく、不規則な生活習慣による血行不良によって起こることもあるため、生活習慣の乱れにも注意が必要です。
男性更年期障害の検査・治療
検査
問診票をはじめ、「AMSスコア」という質問票への記入をお願いします。テストステロンの測定のため、血液検査をすることもあります。これらの検査結果から確定診断をつけます。
治療
漢方薬やテストステロン補充療法(TRT)などの薬物療法、生活習慣の改善などが行われます。特に、TRTは筋肉量や気分向上などの効果に期待される治療法です。TRTは経口、注射、皮膚吸収の形で行われ、勃起不全の治療においても期待できます。
男性更年期障害の
予防・改善に
効果的な食べ物や生活習慣
食べ物・食習慣
タンパク質が豊富に
含まれている食品を摂る
タンパク質は男性ホルモンを増強し、筋肉量を増やすのに役立ちます。良質なタンパク質は卵、肉、魚、牛乳、大豆などから得られます。ニンニクやニラ・ネギ、アボカド、人参、山芋などはテストステロンを高める効果があります。
焼肉や肉を炒める料理に、ニンニクや人参を追加することもお勧めです。
男性ホルモンの分泌を
促す食品を摂る
亜鉛は男性ホルモンの分泌を促進する効果があります。ただし、摂取し過ぎると体調不良に繋がる恐れがあるため注意が必要です。
亜鉛が多く含まれている食品は、牡蠣やワカメ、ウナギ、大豆、レバーなどです。玉ねぎの含硫アミノ酸も男性ホルモンの分泌を促し、納豆や山芋、オクラなどのネバネバ食品も男性ホルモンと似た作用があるとされています。
生活習慣
禁煙を心がける
タバコはストレス解消に効果があるとされていますが、男性ホルモンには悪影響を及ぼします。タバコの煙には活性酸素が含まれており、これが男性ホルモンの分泌を低下させる原因となります。年を取ると活性酸素に対抗する酵素の生産量が減少し、若い頃よりも影響を受けやすくなります。できる限り禁煙を心がけ、他のストレス解消方法を探してみましょう。
適度な運動を心がける
適度な運動はテストステロンの分泌を促し、肥満解消や血行促進においても期待できます。特に、筋肉トレーニングはテストステロンの分泌において有効とされています。無理のない運動をコツコツ続け、男性更年期障害を予防しましょう。
お酒を控える
過剰な飲酒は沢山の栄養を消費し、男性ホルモンの生成に影響を与える可能性があります。仕事の都合上、飲む機会を減らすのが難しい方もいらっしゃるかもしれませんが、適度な量を心がけることが大切です。