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尿道から膿が出る

尿道から膿が出た…
膿とは?原因は?

尿道から膿が出た…膿とは?原因は?膿は炎症部位の化膿により生じる黄白色の粘液です。白血球や血清、壊れた組織などが含まれます。
尿道口からの膿は「尿道炎」を示します。尿道炎の原因は性感染症で、淋菌性尿道炎の場合は濃い膿と強い排尿痛が現れます、非淋菌性尿道炎の場合は、薄い膿と軽い排尿痛が特徴です。
後者の約半数はクラミジアが原因で、オーラルセックスによる感染もあります。

尿道から出た膿の
色からわかる原因や疾患

尿道炎は、尿道から膿が出るだけでなく、痛みや違和感を伴うこともあります。
尿道炎の症状がある場合は、検査を受けて原因菌を特定し、適切な治療を行うことが重要です。早期治療により、回復が早まります。

膿の色 考えられる原因となる菌
透明
  • クラミジア
  • マイコプラズマ
  • ウレアプラズマ
  • ヘルペスウイルス
  • トリコモナス
  • 一般細菌
白色
  • クラミジア
  • 淋菌
  • カンジダ
  • 一般細菌
黄色
  • 淋菌
  • 一般細菌
黄緑色
  • 淋菌

クラミジア

クラミジアは「クラミジア・トラコマティス」という病原菌によって発症する性感染症です。感染者数が多い傾向にありますが、自覚症状がなくそのまま気づかない場合もあります。尿道、腟、咽頭に感染し炎症を引き起こします。

マイコプラズマ・
ウレアプラズマ

マイコプラズマとウレアプラズマは、性行為やキスを介して男女の尿道や咽頭に感染する性感染症です。日本では2012年から検査が可能になり、感染率はクラミジアや淋病と同程度です。
マイコプラズマ肺炎とは異なり、性病のマイコプラズマは飛沫感染しません。保険診療ではマイコプラズマ・ジェニタリウムの検査が可能ですが、尿道と咽頭を同月に検査することはできません。
また、マイコプラズマ・ホミニスやウレアプラズマの検査は保険適用外です。

ヘルペスウイルス

単純ヘルペスウィルス1型(HSV-1)または2型(HSV-2)に感染すると、性器や肛門周辺に水ぶくれや潰瘍ができ、痛みを伴うことがあります。感染後、ウイルスは神経節に潜伏し、刺激によって再活性化して症状を引き起こします。初感染時の症状は強く、再発時の症状が軽いことが多くなります。
感染しても症状がない場合でも、他人へうつすリスクはあるため、予防と再発対策が重要です。

トリコモナス

トリコモナスは、原虫による性感染症で、男性では前立腺や精のう、尿道に、女性では膣内や子宮頸管、膀胱、尿道に寄生し炎症を引き起こします。

淋菌(淋病)

淋病は「淋菌」によって引き起こされる性感染症です。潜伏期間は2〜7日で、男性は尿道炎、女性は子宮頸管炎を発症することがあります。感染率は高く、治療せずに放置すると重症化します。また、淋菌は抗菌薬に対する耐性を持つことがあります。

カンジダ

カンジダ属の真菌による性感染症です。男性では亀頭包皮炎や尿道感染が、女性では膣感染が見られます。
男性は女性より感染しにくいですが、近年ではカンジダ性亀頭周囲炎を発症する方が増えています。

尿道炎とは

尿道炎は、尿道の細菌感染による炎症です。性交渉を介して起こるケースが多く、排尿時の痛みや膿の排出といった症状を引き起こします。男性に多く見られ、女性の場合は尿道の長さの違いから、膀胱炎として診断されることがほとんどです。

尿道炎の主な症状

尿道炎の主な症状尿道炎は排尿時の痛みが主な症状で、血尿や膿の分泌物が見られることもあります。痛みは個人差があり、下腹部の痛みや発熱も伴うことがあります。

尿道炎の原因や種類

尿道炎は「性感染症によるもの」と、「異所性感染によるもの」があります。
性感染症では、クラミジアや淋菌などの細菌が性行為を通じて感染し、1~2週間で症状が現れます。異所性感染は、外陰部から肛門にかけての部位が不衛生な状態になることで起こります。

クラミジア性尿道炎

クラミジア・トラコマティスによる尿道炎です。排尿時の軽い痛みや白色の分泌物が出るという特徴を持っています。淋菌性尿道炎に比べて症状は軽く、自覚症状がないことがしばしばあります。

淋菌性尿道炎

淋菌性尿道炎は淋菌によって引き起こされ、排尿時に強い痛みを伴い、黄色い膿が尿道から出ることが特徴的です。クラミジア性尿道炎と比べて症状は重くなります。

非クラミジア非淋病性
尿道炎

非クラミジア非淋菌性尿道炎は、クラミジアや淋菌以外の原因、例えば大腸菌などの細菌、ウイルス、寄生虫による尿道の感染、または尿道周辺の不衛生が原因で発症する尿道炎です。

検査・診断

検査・診断尿道炎の診断には問診だけではなく、尿検査やPCR検査も必要です。
尿道炎が確認された場合、エイズや梅毒など他の性感染症のリスクもあるため、尿道炎以外の可能性にも考慮しながら治療を進めます。
尿道炎は再感染する可能性があり、無症状のパートナーから感染をうつし合ってしまう「ピンポン感染」が起こる恐れもあります。そのため、性交渉のあるパートナーも検査を受けるようにしましょう。