- 性感染症(性病)とは
- 性感染症(性病)の種類と症状
- 感染経路はどこから?性感染症(性病)の原因とは
- 性感染症(性病)かも・・・
何科に行けばいい? - 性感染症(性病)の検査方法
- 性感染症(性病)の治療方法
性感染症(性病)とは
性行為によって感染する病気で、口や目、肛門などからも感染します。多くの種類があり、自覚症状がないことも多いため、知らずに拡大させてしまうことがあります。
感染した場合はパートナーにも影響を与える可能性があるため、同時に治療を開始することをおすすめします。
性感染症(性病)の
男性と女性の症状の違い
男性は自覚症状が強い傾向にありますが、女性は受診の機会が少なく感染が進行しやすいため、早めに受診を行うことが重要です。
性感染症(性病)の
種類と症状
クラミジア感染症
性器クラミジア感染症は、クラミジア・トラコマティスという細菌に感染することです。日本では性病の中で感染者数が最も多い感染症であると報告されています。
主な症状
- おりものが増える
- 不正出血
- 排尿時の痛み
- 尿道の違和感やかゆみ
淋菌感染症
淋菌による性感染症です。性行為をはじめ、手指やタオルでの接触によって感染します。
主な症状
- おりものが増える
- 不正出血
- 強い排尿時痛
- 尿道から膿が出る
梅毒
梅毒は、性行為やオーラルセックス、キスなどで感染する性感染症です。梅毒は4つのステージあり、第1期は性器や口に赤く硬いしこり、第2期は赤い発疹が手足に現れ、第3期は全身炎症、第4期は脳心臓に影響を与えることがあります。特に第1期と第2期の早期発見が重要で、第2期の発疹は一時的に消えるため注意が必要です。
主な症状
- 硬いしこりができる(第1期)
- 赤い発疹が出る(第2期)
- 全身の炎症(第3期)
- 脳や心臓の病変が出る(第4期)
カンジダ症
カンジダというカビによる性感染症です。カンジダは皮膚や口腔、膣などに常在しており、性行為や免疫抵抗力の低下による増殖によって感染します。
主な症状
- 膣や外陰部のかゆみ、白く濁ったおりものが出る
- 陰茎の赤み、水ぶくれ
- 排尿時痛、性交痛
- 舌、口腔がひりひりする
性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルスによって、性行為や口の接触で感染する性感染症です。無症状で進行することも少なくありません。
ウイルスは体内に残り、低抵抗力や疲労の時に再発するため、早期発見・治療が重要です。特に女性は妊娠中に再発しやすく、胎児へ感染するリスクもあります。
主な症状
- 性器のただれ
- 発疹
- 水ぶくれ
尖圭コンジローマ
HPV(ヒトパピローマウイルス)による性感染症で、外陰部や子宮頚部などに先の尖った疣贅(ゆうぜい:いぼ)ができます。妊娠中の女性が尖圭コンジローマを発症すると産道感染し、新生児が再発性呼吸器乳頭症(RRP)を発症することがあります。
主な症状
- 尖ったイボができる
- 外陰部のかゆみ、違和感
膣トリコモナス症
トリコモナス原虫が膣や子宮頚管に感染する性感染症です。
主な症状
- 悪臭を伴った白色、黄色の泡状のおりもの
- 陰部のかゆみ
- 排尿時痛
HIV・エイズ
「HIV」はウイルスの名前であり、「エイズ」はHIVに感染した方が免疫不全症候群を発症してしまう状態を指します。HIVは性行為や血液、母乳などを介して感染します。特に、他の性感染症にもかかっていると感染リスクはさらに高くなります。
主な症状
- 発熱
- 発疹
- リンパ節の腫れ
- その他合併症と、それによる症状
感染経路はどこから?
性感染症(性病)の
原因とは
性感染症は、唾液や体液、血液などの分泌物から感染します。
主な感染経路
- 性行為(膣や肛門・口内)による感染
- キスを介した感染
- 血液・体液を介した感染
- 母体(母子感染)
など
性感染症(性病)かも・・・何科に行けばいい?
疑わしい症状がある場合は、男性は泌尿器科へ、女性は産婦人科へ相談しましょう。
性感染症(性病)の検査方法
性感染症の検査方法は、性別、感染部位、感染症の種類によって異なります。
クラミジア感染症や
淋病感染症の場合
女性は膣分泌液や粘膜を軽くこすった分泌物を、男性は尿を用いた検査を行います。肛門に感染した場合は肛門周辺の分泌物、喉に感染した場合はうがい液を用いて行います。
カンジダ症の場合
症状がある場合には綿棒で菌を採取します。症状がない場合の女性は膣分泌液、男性は尿を用いて検査を行います。
ヘルペスや尖圭コンジ
ローマの場合
病変部分からウイルスや細菌を採取します。症状がある場合に限り行われます。
梅毒やHIV感染症
男性も女性も血液を採取します。HIV感染症の場合は2段階目の確認も行われます。
性感染症(性病)の治療方法
適切な治療を行えば、ほとんどの場合改善できます。主な治療法は薬物療法で、抗生物質や抗ウイルス薬が主に使用されます。外用薬の種類も豊富にあり、症状に応じてかゆみ抑制薬や注射も行われることがあります。
淋病や梅毒などの場合は、注射や点滴が必要になる可能性もありますが、入院や手術を余儀なくされるケースはほとんどありません。
性感染症は自然に治らないため、早期治療が重要です。リスクのある行為を行った場合は、医療機関を受診することをお勧めします。