検診で尿蛋白を指摘された…尿の泡立ちや
見た目が違う?!
「蛋白」は血液中に多く含まれ、腎臓のフィルター装置が正常に機能すると、少量しか尿に漏れません。しかし、腎炎などの病気でフィルターが壊れると、「蛋白尿」と呼ばれる尿中の蛋白量が増えます。
尿蛋白とは
泌尿器や腎臓のトラブルにより、尿中に過剰なタンパク質が排出される状態です。健康な方でも、少量のタンパク質が尿に含まれることはあります。
尿蛋白がでる
原因や病気は?
病気ではない尿蛋白の
原因
一過性蛋白尿
風邪や運動、ストレス、脱水などの影響によって出るものです。男性は射精した前夜に尿を採取すると、女性は月経中に尿検査を受けると偽陽性になる傾向があります。
起立性蛋白尿
長時間立ち続けると蛋白尿が出るが、寝ている時は出なくなる状態です。
尿蛋白を伴う原因となる病気
慢性腎臓病(CKD)
慢性腎臓病(CKD)は、腎臓の機能が徐々に低下する病気の総称です。腎臓の働きが通常の60%以下にまで下がる、もしくは蛋白尿が3ヶ月以上続く場合を指します。
多発性嚢胞腎
嚢胞とは、腎臓にできる水の袋で、通常は治療を必要としません。しかし、多発性嚢胞腎になると、多数の嚢胞が腎臓に発生し、正常な組織を圧迫します。
尿蛋白を予防・改善
蛋白尿への適切な対処を行えば、機能を保護することは可能です。治療には薬物療法や生活習慣の見直しが行われます。
検診で血尿を指摘された…
血尿が見つかった場合は、まず泌尿器科へ受診してください。まずは超音波検査を行いますが、必要に応じてCTやMRI、採血、膀胱鏡などの検査も追加します。
※CT・MRI検査が必要な場合には、提携している病院をご紹介します。
血尿とは
血尿とは、尿中に血液が混ざる状態です。痛みや他の症状を伴うこともあれば、無症状の場合もあります。
血尿の種類
肉眼では見えない顕微鏡的血尿
肉眼では見えませんが、顕微鏡で赤血球が尿中に存在することが確認できる状態です。
目で見える肉眼的血尿
目で見て確認できる血尿です。症状を伴うこともあれば、無症候性の場合もあります。
血尿がでる
原因や病気は?
以下の病気にかかると、血尿が出ることもあります。
突発性腎出血
突然、原因もなく腎臓からの出血が起こり、血尿として現れる状態です。ほとんどは良性疾患ですが、診断するのが難しい傾向にあります。
腎臓内科的疾患
腎臓で尿が生成される過程で発生する出血です。
原因不明
血尿の原因が特定できない場合は、悪性疾患を除外するために経過観察と定期的な画像検査・尿検査が行われます。
血尿を予防・改善
以下の方法を心がけて血尿を予防しましょう。
動物性たんぱく質と
アルコールを制限する
尿が酸性になると結石のリスクが高まるため、動物性たんぱく質、塩分、ビタミンCの過剰摂取は避け、クエン酸を含む食品を積極的に摂取しましょう。
アルコールの摂取は控えめにし、水分を十分に取ることで尿を薄め、結石の形成を防ぎましょう。
細菌感染の予防
トイレを我慢せず、定期的に水分を摂取することが重要です。体を温めるために温かい飲み物を選び、外陰部を清潔に保つことも大切です。生理用ナプキンやおりものシートは3時間ごとに交換することを心がけましょう。
定期的に健診を受ける
肉眼で確認できない血尿もあるので、病気の早期発見のためにも健康診断は毎年受けましょう。
トイレを我慢しない
尿意を我慢すると膀胱や尿道に負担がかかり、尿が出にくくなる上、感染症のリスクも高まります。尿意を感じたらすぐにトイレに行きましょう。